浮造り仕上げ

今回は、浮造り仕上げの階段を使った設計についてお話ししたいと思います。

浮造り仕上げとは、無垢の木材の表面に凹凸をつけることで、自然な風合いと陰影を出す技法です。
階段に浮造り仕上げを施すことで、美しい階段が作れます。
浮造り仕上げの階段の特徴やメリットをご紹介します。

浮造り仕上げの階段の特徴は、まずその質感です。

木材の表面に凹凸をつけることで、光の反射や影が変化し、木目や節がより際立ちます。

また、触ったときにも手触りが良く、温かみが感じられます。
浮造り仕上げは、木材の種類や色によっても印象が変わります。
例えば、パイン、桜などの淡い色の木材は、浮造り仕上げで優しい雰囲気になりますし、楢などの濃い色の木材は、浮造り仕上げで重厚感や高級感が出ます。
浮造り仕上げは、木材本来の魅力を引き出すことができる技法です。

浮造り仕上げの階段のメリットは、その耐久性と安全性です。

木材の表面に凹凸をつけることで、傷や汚れが目立ちにくくなります。
また、滑りにくくなるため、階段の安全性も高まります。

さらに、浮造り仕上げは、木材の収縮や反りを抑える効果もあります。
木材は湿度や温度によって動きますが、浮造り仕上げで表面に余裕を持たせることで、その動きを吸収することができます。
浮造り仕上げは、木材の寿命を延ばすことができる技法です。

TOMO設計では、浮造り仕上げの階段を使った住宅を多く設計しています。

浮造り仕上げの段板を使って、温かみのある色合いと質感、窓から差し込む光が、浮造り仕上げの陰影を美しく映し出しています。


この階段は、住宅全体の雰囲気を引き立てる役割を果たしています。

浮造り仕上げの階段は、木材本来の魅力を最大限に活かすことができる素材です。
質感や色合いによって、空間の印象を変えることができますし、耐久性や安全性も高いです。
浮造り仕上げの階段を使った設計をこれからも続けていきたいと思っています。

【新住協 Q1.0住宅マスター会員 (有)TOMO設計コンサルタント】

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