木造住宅は構造計算をしないって本当ですか?
最近、木造住宅の耐震性に関するニュースが話題になっています。
大地震に備えて、自分の家は安全なのか心配になる方も多いでしょう。しかし、一般的な木造住宅は構造計算をしなくても建てられるということをご存知でしょうか?
建築基準法では、木造で二階建て以下、面積が500平米以下、軒の高さ9m以下、最高の高さ13m以下の戸建住宅は「四号建築物」と呼ばれます。このような小規模な建物は、「四号特例」という制度により、確認申請時に構造計算書を提出しなくても良いとされています。
では、これらの住宅はどのように安全性が確保されているのでしょうか?
答えは、「建築基準法施行令」で定められた「構造上必要最小限度」を満たすことです。これは、壁や柱などの部材や接合部の強度や配置に関する基準であり、「仕様基準」と言います。
しかし、「構造上必要最小限度」はあくまでも最低限の基準であり、地域や敷地条件によって耐震性が変わる可能性があります。特に積雪寒冷地は雪荷重がかなり影響を受けます。また、「四号特例」では申請時に書類を提出しなくても良いのですが、壁量計算など、ちゃんと計算しなくてはなりません。提出しなくて良いので、計算していないなどあってはなりません。より安心して暮らせる家づくりを目指す場合は、「構造計算」を行うことがおすすめです。
「構造計算」とは、建物全体や各部分の力学的挙動を数値化し、安全率や耐震等級などを評価する方法です。この方法では、「四号特例」よりも厳しい基準で設計することが可能です。
木造住宅における「構造計算」の有無は家づくりに大きく影響します。自分の家がどんな方法で設計されているか知ることも大切です。「構造計算」を行った家づくりに興味がある方はぜひご相談ください。