高気密高断熱住宅?省エネ住宅!
高気密高断熱住宅という言葉を聞いたことがありますか?
この言葉は、住宅の断熱性能や気密性能が高いことを表すものですが、実は正式な定義や基準はありません。
つまり、どんな住宅でも高気密高断熱住宅と名乗ることができるのです。
これは、消費者にとって不利益になる可能性があります。
なぜなら、高気密高断熱住宅という言葉に惑わされて、本当に省エネ効果の高い住宅を選べているかどうか分からないからです。
では、どうすれば省エネ効果の高い住宅を選ぶことができるのでしょうか?
そのためには、日本における住宅の省エネ基準を知る必要があります。
省エネ基準とは、建築物が備えるべき省エネ性能を確保するために必要な建築物の構造及び設備に関する基準です。
省エネ基準は、一次エネルギー消費量基準と外皮基準からなります。
省エネ基準は、建築物エネルギー消費性能基準等を定める省令に明記されています。
省エネ基準の基本となるのは、2016年(平成28年)に制定された通称「H28省エネ基準」です。基準の数値については、「H25省エネ基準」から大きな変化はありません。
2025年には省エネ基準への適合が義務化されます。
これまでオフィスビルなど一部の建物が対象とされていましたが、2025年度以降は、住宅を含む全ての新築の建物が断熱材の厚さや窓の構造などの基準を満たすことが求められるようになります。
省エネ基準を満たす住宅は、省エネ住宅と呼ばれます。
省エネ住宅のメリットは、以下のようなものがあります。
- 冬は暖かく夏は涼しい温度を保ちやすい
- 結露やカビの発生を防ぎやすい
- 空調費や光熱費を節約できる
- 外部からの騒音や花粉などの侵入を抑えやすい
- 空気の質が向上する
- 地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量を減らすことができる
TOMO設計では、省エネ住宅にさらにパッシブ設計の工夫を加えて、省エネ高性能住宅(エコハウス)をご提案しています。
省エネ高性能住宅(エコハウス)は、環境に優しい住宅で、エネルギー消費量を抑えるための工夫をしています。自然エネルギーを最大限に活用した設計を行います。
以上のことから、高気密高断熱住宅を検討する際には、単にその名前に惑わされるのではなく、省エネ基準に基づいた性能を確認することが大切です。
【新住協 Q1.0住宅マスター会員 (有)TOMO設計コンサルタント】